365日のアーユルヴェーダ 11月
お菓子作りとギー Nov.29th.2024

クッキーやパウンドケーキなどお菓子作りにギーを使う時は、レシピに書いてあるバターの分量の半分くらいの量がよさそう。
バターと同じくらいの量をいれると、ちょっと味がしつこかったり油を多く感じることもあり、
また減らしすぎるとまとまらなかったりしていましたが、
昨日作った洋梨タルトは、タルト生地もアーモンドペーストもギーの量がちょうどよくできました。
使用したギーは、ジャージー牛乳の阿蘇の手づくりギーです。
キャラメルのような甘い香りです。このギーで作るとより美味しくなります。
こちらのギーは、この夏、仕事で作業所を見学させてもらう機会があり、想いやこだわりもたくさん聞かせていただきました。
かなり長い時間、じっくり弱火にかけて作られています。
ジャージー牛のミルクは栄養価がたかく味が濃厚なので、ギーも濃厚でキャラメルの香りです。
ギーは、発酵無塩バターから、タンパク質や水分をとりのぞいた100%ピュアな油です。
アーユルヴェーダでは最も優れた油といわれ、食べるだけでなく、傷や火傷を治したり、赤ら顔を改善したりなど、使い方も嬉しい効果もたくさんあります。
ヴァータ(風のエネルギー)とピッタ(火のエネルギー)を整えます。
ルレクチェのタルト Nov.27th.2024

新潟に住むKさんから、今年もルレクチェを贈っていただきました。
そのままいただくのも美味しいのですが、このルレクチェでつくるタルトは、砂糖が少なくても甘くとても美味しい。
熊本のジャージー牛のミルクから作られたギーと小麦粉と米粉半々で作ったタルト生地をしき、
シナモンパウダーをはさんで、アーモンドプードルのクリームをいれ、贅沢にルレクチェ2個を厚めにスライスして並べました。

並べている時間のいい香りが至福です。
洋梨はそのまま食べると渋味を感じますが、焼くと渋味が消えて、甘さと香りが濃厚になります。
晩秋から初冬、特に季節の変わり目は、乾燥と冷えが進みvataが乱れやすいとき。
渋味や苦味はvataを増やす味です。(pittaを鎮静してくれる味です)
りんごも梨も、少し火を通し温かく食べたい時季になりました。
ヘッドマッサージと執着心 Nov.26th.2024

先日、クラシツクルOnline Labo にて、セルフヘッドマッサージ講習会を行いました。
一緒にマッサージしながら、眠りの質が良くなるポイント、小顔になるポイントなどもお伝えしました。
「かたい箇所がある時は、やわらかくなるまでほぐしたほうが良いのか?」というご質問が出ました。
セラピスト講習でもよくお伝えするのですが、ぎゅっとかたい箇所があると、気になってそこばかりに意識がいきがちです。
ほぐしたい欲にかられたりもしますが、1箇所だけをしつこくさわると、逆にかたさが増してしまったり、気持ちも執着心が増したり、疲れてしまったり。
1箇所に執着しすぎず、淡々と全体を整えていくと、最後に触ってみたら、かたかった箇所もやわらかくスムーズになっていたりするものです。
講習会では、「これって人生全般に言えることかもね」なんていう話にもなりました。
気になること、モヤモヤすることに執着しすぎず、まずは全体をなんとなく整えてみると、いろいろなことがスムーズに回りだすことって多い気がします。
アーユルヴェーダを学ぶと、自然のリズムと調和することや、今の自分に合うものを選択することが上手になるので、心身も環境も全体的に整いやすくなります。
山のクリスマスリース Nov.24th.2024

11月のはじめの山は、山葡萄の水色や紫の実、野薔薇の赤い実など、色とりどりの丸い実がたくさんありましたが、
11月も終わりに近づくと、葉っぱも半分ほどは落ち、赤い実も探さないと見つからないほど。
胡桃や松ぼっくりも枯葉の下に埋もれているようです。
少し出遅れましたが、今年も山の散歩で集めた蔓と実と葉でクリスマスリースを。
去年は細い蔓で結びつけて作りましたが、今年は簡易的に接着剤を使って。

鮮やかな緑はイチイ。野薔薇の赤い実とアオツヅラフジの紫の実をつけてみました。
一つ作ると、次々に作りたくなってしまいます。次はもう少しボリュームのあるものを作ろうかな。
乾燥の季節のターメリックラテ Nov.22th.2024

昨日より山ラボ入り。もうすぐ冬の山景色は時々息をのむ美しさです。
今朝は寒すぎて布団から出られず。そして乾燥もしています。
この時季によく飲むのがターメリックラテ。
ターメリックは抗菌、抗酸化作用も高く、免疫機能を強化してくれるといわれます。
咳のて゛はし゛めや、風邪をひきそう、喉か゛痛くなりそう、そんな時にも。
ターメリックラテはゴールデンミルクとも呼ばれます。
【作り方】
コッフ゜一杯のミルクにターメリック小さし゛1/3程を混せ゛て、かき混せ゛なか゛ら、弱火て゛加熱。
ミルクはアーモンドミルクなどでも。
お好みて゛、シナモンやクローフ゛を入れたり、甘味もつけると美味しいて゛す。
私はあっさりが好きなので、水とミルク半々くらいで作っています。
本日の甘味はデーツシロップ。

エヌ・ハーベストさんのターメリックラテスパイスは、ジンジャーやクローブなどのブレンド具合がとても美味しく、
毎冬、大活躍しています。
かぼちゃとさつまいものサラダ Nov.18th.2024

かぼちゃ、さつまいも、ナッツ、レーズンに、シナモンとロングペッパーを合わせた
大好きな組み合わせのサラダ。
シナモンもロングペッパーも、末端の血流を促進する手足が冷えやすい時期に嬉しいスパイス。
レーズンはやや酸味のあるタイプにすると、サツマイモやカボチャの甘さととても合います。
甘味・酸味・塩味は、Vataを落ち着かせてくれる味。
乾燥と冷えが強まる秋には意識したい味ですが、毎年この季節になるとこのサラダがよく登場するのは、
心と体がほっとするからだと思います。
(作り方)
1. サツマイモとカボチャを蒸す。(蒸すとしっとりします)
2. ナッツを砕いて、ギーを熱し、シナモンパウダーと黒糖を絡めるように軽く炒める。(表面がカリッとします)
3. 1を潰して、レーズンと2をまぜ、岩塩と長胡椒のパウダーを混ぜる。(黒胡椒でも美味しいのですが、長胡椒も合います)
芋料理にはアジョワンを Nov.15th.2024

先日、カフェで食べたポテトの春巻きを思い出しながら作りました。
豆料理や芋料理はお腹にガスが溜まりやすいので、
クミンやヒング、アジョワンなど、ガスの発生を抑えたり排出する作用を持つスパイスを。
アジョワンは、お腹の張りや胃もたれにも嬉しいスパイスです。
お湯で煮出したティーは、お腹のガスに困ったときのレスキューに。
殺菌効果も高いので、口臭予防やうがい液にも。
アジョワン、数年前はほとんど使うことがなかったスパイスですが、ほんの少し入れるとなかなかいい味出してくれます。
実はレモンやオレンジなどの柑橘系やチョコレートなど甘いものとも好相性。
ポテトとの相性は、サモサなどにも入っているように最高です。
スパイシーポテト春巻き
(作り方)
1. ジャガイモを千切りして、さっと茹でて水を切る。
2. 少しの油でアジョワンを炒め、ガラムマサラを入れたら、1のジャガイモをさっと炒め、岩塩で味を整える。
3. 春巻きの皮に紫蘇の葉、2、チーズをのせて巻く。
4. 皮に油を薄く塗って、トースターでこんがりするまで焼く。
ザクロの収穫 Nov.13th.2024

今年は、昨年の秋にザクロの枝を切り落としすぎたからか、猛暑が続いたからか、実が少なくかなり小さめ。
いつもなら少し割れて中の赤い粒が見えてから収穫しますが、今年は割れる前に黒くなってきたので、手が届く範囲のいくつかをもぎました。
ザクロは、どの体質の人にもむく果実で、特にPITTAを鎮静します。(酸味が強いザクロ種は除きます)
喉の渇きも癒してくれます。私は最近、夏の名残り熱と乾燥のせいか、喉が乾きますが、粒をいくつか口に放り込むと潤う感じがします。
シロップにするほどの量ではないので、サラダのトッピングにしようかな。

里芋のスパイス炒め Nov.10th.2024

里芋の美味しい季節です。
里芋は、粘り成分が胃腸の働きをサポートしてくれるそうですが、アーユルヴェーダの観点からは、
乾燥していて軽さのあるvataの時期に、このねっとりと重めの質感は嬉しいのですが、消化には時間がかかります。
煮物もとっても美味しいのですが、少しスパイスを加えると、消化を促進してくれます。
里芋のスパイス炒め
(作り方)
1. 里芋を皮ごと蒸す。レンジでもOK。
2. 表面が柔らかくなったら、皮を手で剥がす。(中まで柔らかくなくてOK)
3. 輪切りにして、軽く油をひいたフライパンに並べる。
4. 表面が軽く狐色になり火が通ったら、ひっくり返す。
5. クミンシードとガラムマサラ、岩塩、胡麻をお好みの量で合わせて、全体をする。
6. 里芋に5をまぶして、軽く炒める。
歩き方の特徴 Nov.09th.2024

大岳山に登りました。前回、幼馴染と登った時は、湿度の高い日で頂上は真っ白。
何も見えずだったので、リベンジです。
頂上に到着すると、ススキと富士山、美しい山脈と、秋の透明感あふれる景色にあえました。
登山中に、前を歩く幼馴染を見ながら、子供の頃から歩き方は変わらないことを思い出していました。
幼馴染は歩くのが一定リズムで早い。わたしは歩くのがかなりゆっくりです。
環境、年齢、体型が変わっても変わらない特徴。

(体質ごとの歩き方の傾向)
vata→ 基本的に早足だけど不規則。早くなったり遅くなったり。とまったり、寄り道も多め。
pitta→ 目的に向かって一定リズムで進む。足幅大きめで早め。
kapha→ 一定リズムでゆっくりめ。

体を温めてくれるスパイスの代表格「シナモン」は、熱湯を注いで数分蒸らすだけで美味しいシナモンティーになります。
毛細血管に働きかけ、血行を促進してくれるようなので、手や足先など末端が冷えやすい方にも嬉しい飲み物ですね。
シナモンは数種類あり代表的なのが「カシア種」と「セイロン種」。
写真のシナモンは「カシア」で、厚めで固い皮で、香りは甘みが強く濃厚です。
「セイロン」は、薄く巻かれていて、爽やかでフルーティーな香り。
どちらもティーに向いていますが、甘味がより強く香りがしっかりしているのが「カシア」です。
すっきりとした香りを楽しみたい時は「セイロン」と飲み分けています。
美味しくて何倍も飲みたくなりますが、特に「カシア」の飲み過ぎは肝臓への負担が大きいので禁物。
シナモンに限らずですが、香りも味も薬効も植物の恵みがぎゅっと濃縮されているので、少しをじっくり味わいたいですね。
モンブランと冬のからだ Nov.05th.2024

別所温泉の近くの山の上にある茶房パニさん。
秋になると敷地内の栗の木の栗で作ったモンブランが登場します。
私の秋の楽しみの一つになりました。
栗の味が濃厚で自然な甘みが深く、口の中に秋が広がります。
しっとりまろやかでやさしく深い甘味。遠くにほんのりとある渋味。クリーミーが食感。
晩秋から初冬の体を整える味と食感です。
栗などの木の実は栄養が凝縮されています。
寒い冬を乗り越えるためにも滋養豊かなお食事で体力をつけたい時期。
アーユルヴェーダでは、真冬の寒い時期は消化力が高まることもあり、
一年の体力に必要な栄養はこの時期に蓄えるのが健康的と考えられています。
とはいえ、普段の生活では暖房の効いた暖かい部屋でぬくぬくとしていることも多く、
滋養豊かな食べ物をたくさんいただいてしまうと余計な重さを蓄えてしまう。
質のよいお食事をよく噛んでじっくりと味わうことで、
自然に無理なく食事量が減るとよいな。
星空と小宇宙 Nov.03th.2024

この時期の山の星空は輝きが降ってくるような美しさです。
この星の光は現在ではなく過去のもの。
私は今この瞬間にいながら、同じ空間にいるようで過去を見ている。
そして光としてみている私は星にとっては未来。
なんだか混乱しますが時間と空間は不思議です。
アーユルヴェーダでは、自然界の物質全てが同じ構成要素でできている、
私たち一人一人が大宇宙の縮図、小宇宙と考えます。
「大宇宙がそうであるように小宇宙もそうである。」
「小宇宙がそうであるように大宇宙もそうである。」
過去も現在も未来も包括して、私という存在が成り立っている。
過去からの光をもらっている今の私は、未来の私にどんな光を届けているのかな。
猫のゴロゴロ音 Nov.01th.2024

猫の喉を鳴らすゴロゴログルグル音を聞くと、体が緩んで眠くなります。
この音は低周波で副交感神経を優位にしリラックスさせるそう。
最高の振動と癒し音です。
この世の全てのものを生み出す素となる五大元素(空・風・火・水・地)は、私たちの五感と密接に関わっています。
振動からスペースである「空」が生まれ、振動は空間で音として伝わります。
空と風からなるvataエネルギーにとって、「音」はバランスを調整するポイントになります。
晩秋から初冬はvata(風のエネルギー)が強まる時季で、いつもよりも音に敏感になる方も多くいます。
心休まる音を聞く、騒がしく乱雑な音を避ける、強風に耳をさらさないことで、vataが乱れにくくなります。