ドーシャとは
アーユルヴェーダは、一人一人の体質や今の体調に合う生活習慣や食事法で、
健康促進、維持することが得意です。体質や現在の様子をみるときに重要となるのが『ドーシャ』です。
『ドーシャ』は、私たちの生命を支えるエネルギーで、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3つがあります。
*サンスクリット語で、3=トリ。3つのドーシャのことをトリドーシャといいます。
この3つのドーシャは、全ての人に宿っていて、それぞれの働きで生命を支えています。3つのドーシャのバランスは人それぞれ違い、それが個性でありその人の体質です。(*後述:生まれ持った体質と現在の体質があります。)
『ドーシャ』には、「病素」「増えやすいもの」「濁り」などの意味があります。意味の通り、ドーシャのバランスは常に同じではなく、日々変化するものです。人それぞれ増えやすいドーシャがあり、その人本来のバランスよりも増えすぎてしまったときに不調となります。
自分の増えやすいドーシャを知り、増やしすぎないように調整することで、心身を健やかに維持、促進することができます。
3つのドーシャ
アーユルヴェーダでは、私たち人間を含むこの宇宙は、五元素(空・風・火・水・地)から成り立つと考えます。ドーシャも五元素で構成されています。
VATA(ヴァータ)・・空・風
PITTA(ピッタ)・・火・水
KAPHA(カパ)・・水・地
3つのドーシャの働き
それぞれのドーシャには働きがあり、生命にはどの働きも必要です。
VATA(ヴァータ)
運搬、移動、伝達など、『動かす』働きをします。
ヴァータは風のエネルギー。風は動きです。
私たちの身体も体内も常に動きがあります。
手足の動きもありますし、体内では、呼吸、血流、心拍と常に動きがあり、
それはヴァータが働いているからおこります。
思考や感覚にも動きがあります。
アイデアが浮かんでくる、脳からの信号を送るなども
ヴァータの働きです。
PITTA (ピッタ)
消化、代謝など、『変換』させる働きをします。
ピッタは火のエネルギー。
紙を燃やすと灰になり、木を燃やすと炭になるように、
火は物質を変換します。
私たちの体内では、食事は栄養素や老廃物に変換されますし、
エネルギーが身体の組織に変換されます。
これはピッタの働きによるものです。
物事を的確に捉えて、それを変換して、
分かりやすくまとめる論理的な思考は、ピッタの働きです。
ピッタについては下記をご参照ください。
https://ayurveda-ganesha.jp/10109.aspx?
KAPHA(カパ)
固める、くっつけるなど『結合』する働きをします。
カパは水と地のエネルギーです。
大地に水を染み込ませると固い粘土質になるように、
カパは、くっつけて固めて安定させる働きをします。
私たちの体内の組織を結合させることで、
維持し、身を守る強さもたらす働きをします。